今回は北杜市須玉町下津金に2024年9月12日にオープンした「MUKU-Tsugane-」さんへ。
北杜市の山奥にある古民家ラーメン店で、無化調×自家製麺のクリエイティブ系ラーメンを提供する一軒。結論から言うと、山梨県内でもトップクラスに“体験価値が高いラーメン店”であり、目的地として訪れる価値がある一店です。
甲府市貫川本町の【無垢−ツヴァイテ−】からの移転店舗としても知られています。
簡単にお店の経歴を解説しますと【無垢−ツヴァイテ−】さんは、2014年あたりからドイツからの逆輸入ラーメン店として【新横浜ラーメン博物館】に約6年間出店して大きく知名度を上げました。その後2020年5月に、ラー博卒業を契機に店主さんの地元となる山梨県に凱旋し同屋号でラーメン店を開業。
山梨県ではそれまで無かったようなハイクオリティなラーメンを提供し続け、強い話題性と人気を帯びてきた店です。大都会横浜から甲府。そしてさらに田舎となる大自然美しい北杜市須玉町へ移転。築100年を超える古民家を改装し、店主さんの世界観が全開に演出されたお店は話題性もあり、これまでのファンもたくさん来店する事と思います。

ラーメンもお酒も楽しめる新コンセプトの店やな!
| 店名 | MUKU-Tsugane- |
| 住所 | 北杜市須玉町下津金2847 |
|---|---|
| 最寄駅 | 無し |
| 電話番号 | 0551-30-9369 |
| 営業時間 | 11:00〜14:00 LO13:30 18:00〜21:30(最終入店19:30) |
| 定休日 | 火曜・水曜 |
| 駐車場 | 有り |
| 座席数 | ラーメン専用カウンター7席・他カウンター8席・テーブル15席 |
| SNS | |
| オープン日 | 2024年9月12日 |


お店の場所は北杜市須玉町下津金。高速道路須玉インターより車で18分の山間にありますが、大々的にラーメン屋さんやってますよ!的な店構えではなく、築100年越えの古民家をリノベーションした店構えなので少々意外な外観です。その外観は広い敷地にある一軒家。素晴らしい店構えで圧倒されます。
最新の訪店は、土曜の18時30分頃に訪問。並びはなく、待ち時間もなしでスムーズに入店。夜はコース提供も行っている影響か、店内は2組ほどと落ち着いた雰囲気で、客層はゆったりと食事を楽しむ層が中心。混雑時は提供に時間がかかりそうな印象もあるが、この日は比較的スムーズな回転であった。


お店は須玉町の民家があるような場所にポツリと立っている。近隣の道路には店を示す案内がないため、初見さんは店に着くのか不安になるかも。注意点として、アクセスはかなり分かりづらく、車での来店が前提。道も細いため運転には注意が必要。
そして、敷地内の車の駐車場は店前の上段エリアと下段エリアと2箇所の駐車スペースが合計10台ほど完備されているが、駐車場に入る入り口の段差が大きめなので車高の低い車は入れなさそう。

お店の営業に関して、ランチタイムとディナータイムは営業の性質が少し変わります。
お店の入り口は右側と左側の入り口があり、主にランチタイムは右側から、ディナー営業は左側から入ります。詳しくは以下で解説します。


向かって右側の入口が【一杯処】の入り口となり、カウンター7席のみでラーメンをサッと頂ける、主にランチ専用のスペースになります。左側の入口が【呑喰処】となり、お酒・おつまみ・締めのラーメンなどが楽しめる広めの空間が広がっており、コチラは主に夜のディナー営業になっています。

2026年3月現在ではTable Checkの予約システムを導入しており、夜のディナー営業のみ予約することが可能。予約には席のみの予約(1人当たり3000円以上の注文)とおまかせコース(8800円)の2種があります。
また夜営業は、ラーメンのみであれば予約なしでも入れます。ただ、予約者優先なのでその日の来客状況にもよります。
メニューは上質なラーメンが並ぶ

店内に入りラーメンメニューを確認。
構成は『無垢』『しょうゆ』『しお』となっている。一番人気は『無垢』のようだが、素材そのものの美味しさを感じたいのであれば『しょうゆ』も『しお』もオススメになります。そして、それぞれの味付けのラーメンに使う麺もそれぞれスープ相性を考えた麺の形状(太さ)にしている模様。
無垢が一番太めで、次いでしょうゆ・しおの順に麺が細くなっていくようです。

個人的には折角来たんやったら特上にした方がええで


そして、ラーメンメニューの他にご飯類メニュー・ドリンクメニューやアラカルトメニューもあります。拝読するとそれぞれに強いこだわりが見えるラインナップが数多く並んでいてとても美味しそうです。
店内は静かで上質な和モダン空間

店内を見渡せば築100年の民家をリノベーションした全貌が見えてくる。そして店主さんによる世界観の作り方が本当にすごい!古民家はそれぞれの部屋を撤廃し一つの空間に。土器?陶芸?のような古き時代を彷彿とさせる置物や家具にモダンな音響設備などをセンスよく設置し、温故知新を一つの店内に再現した空間が広がります。


ランチ営業の一杯処のカウンター席は、サッとラーメンを食べられるアットホームな作りになっているのに対して、夜営業の呑喰処は、かなりこだわった作り込みをされている。
カウンターの椅子には背もたれがついていてゆっくり出来る。空間もかなり広く、相席が気にならない長く広いテーブルもある!目で見て・音で楽しみ・美味しい食事を味覚で感じ・店内空間や食事の香りを楽しみ・木の温かみや丼に触れる。ラーメン店とは思えぬ、高次元で五感で楽しめる空間に感動しっぱなし。

この完成系までに至るまでの店主さんの準備や努力の大変さを想像すると感激が止まらない!スタンディングオベーションをお送りしたいほど。空間だけでなくチラッと見えた厨房にはスチームコンベクションがあったりと、最高に美味しく手の込んだ料理を出すために持てる力と設備を総動員している事がよく分かる。
同じラーメンを食べるにも雰囲気で言ったら断然夜の雰囲気の方がオススメだ!


着丼です。
グランドオープン時の一杯のトッピングには、チャーシュー・ネギ・穂先メンマ・海苔と極めてシンプル。トッピング類を追加しない通常ラーメンはシンプルな構成に。更に最新の2026年3月時の一杯は特上を選択したが、オープン時よりも明らかに洗練され、豪華さも増した印象。
2026年3月時の一杯は同行者の一杯。スープだけ飲ませてもらった。

熱伝導率の強めのステンレス調のレンゲでスープをスクープ。綺麗な油膜がかるスープはブレンド醤油の香ばしさ・甘みと出汁の構成に厚みがあるふくよかスープでとても美味しい!甲州地どりや豚や乾物類を合わせた構成と察しますが、洗練されながらも厚みある動物の旨みが味覚にダイレクトアピールで、上品だけどグビグビいけちゃうクオリティ。
2026年のラーメンはスープだけ頂いたが、鶏の厚みが顕著。そうの厚さ・華やかさが目立った美味しさだった。

麺は中細のストレート麺。スープの色味が若干色移りし見た目からも麺が美味しそうに。
これまではイタリア料理に使用する小麦を使用していたので、今回もその素材を扱っているのかな?イタリア産小麦でラーメンに代用すると言えばデュラムセモリナ粉だが、ラーメンの麺になればしっかりジャパニーズクオリティ。適度なコシがありなめらかで柔らか。スープとの調和性を最大限に意識したと思える美味しい麺です。

甲州富士桜ポークになるのかな。チャーシューは1枚が乗ります。何も考えずこの豚を頬張ったが、これがまた最高に美味い!下味についている旨みが日本料理とは思えぬ感じ。オイルコンフィ仕立てなのかな…うまく表現できないが豚の旨みにさらに違う旨みが乗っていてタンパクさは皆無。最高に美味しいチャーシューで満足度高し!

コチラはSHIO(塩ラーメン)の特上トッピング。トッピングは鶏・豚チャーシュー・穂先メンマ・海苔・スプラウト類・実山椒。

スープは甲州地どりを主体とした鶏ベースの清湯スープに、昆布や乾物系の旨味を重ねた構成。豚のニュアンスも感じられ、複数の素材が折り重なることで奥行きのある味わいに仕上がっている。
ジャンルとしては淡麗系に分類されるが、単なるあっさりではなく、旨味の厚みと広がりがしっかりと感じられるタイプ。実際に口にすると、複雑さはありながらも味の輪郭は非常にクリアで、直感的に“美味い”と感じさせる力強さがある。
個人的には醤油よりもインパクトがあり、かなり強く印象に残る一杯。思わず「塩、めちゃくちゃ良い」と唸るレベルの完成度。

麺は自家製の中加水中細ストレート麺。
スープとの一体感を意識した設計で、滑らかな舌触りと啜りやすさが際立つ仕上がり。過度に主張するタイプではなく、スープの旨味を引き立てるバランス型の麺で、全体として非常に上品な印象を受ける。
実際に食べてみても口当たりが良く、スープとの馴染みも抜群。自然と箸が進む美味しさである。



是非、特上を味わって欲しい。肉類の調理から味付けまで一級品だから。鶏・豚それぞれ部位の違う肉の美味しさを引き立てる調理が素晴らしく、どれを取っても半端な物はなく感激するレベルのものばかり。
- 観光やドライブで特別な一杯を求める人
- ラーメンを“体験”として楽しみたい人
- 落ち着いた空間で食事をしたい人
→ 一般的なラーメン店とは異なり、“食事+体験”を楽しむタイプの店舗であるため、目的を持って訪れる人に特におすすめ。
注意点
- アクセスはかなり分かりづらく、車での来店が前提
- 道も細いため運転には注意
- 提供はゆったりめなので時間に余裕を持った訪問がおすすめ
まとめ
「MUKU-Tsugane-」は、ラーメンを食べるというよりも“体験する”という言葉がしっくりくる一店。山梨県内でもトップクラスに体験価値の高いラーメン店であり、目的地として訪れる価値があります。
特別な一杯を求める人には、ぜひ一度足を運んでほしい。旨み・香り・食感と優秀でラーメンと言うよりは「お料理」な最高の一杯が頂けます。ごちそうさまでした。


