今回は甲府市上石田に2023年7月3日にオープンした【麺や まなか】さんへ初訪店。
コチラのお店はその屋号の通り、真中店主が基本ワンオペで運営する「セルフサービス」「フードコート」スタイルのラーメン店。
店主さんはフランス料理・イタリア料理で33年もの実績があり、都内ではイタリア料理店を7店舗も運営をしていた凄腕店主さん。新たな料理人としてのスタートは、山梨県に移住してラーメン店の店主として。フレンチ・イタリアンの技術を集約したラーメンはとっても楽しみです。
ラーメンに関しても魚介主体のラーメンですので、魚の旨みを感じたい人は是非訪れてみてはいかが?
なかなか山梨では希少なタイプのラーメンやと思うで!
コチラのお店は、俺たちのラーメンが監修するYBS山梨放送「ててて!TV」にて、2023年12月1日に放送の『2023山梨NEWラーメン(ルーキー麺)TOP5大調査』で第3位に輝きました。
店名:麺や まなか
最寄駅:甲府駅より徒歩30分
電話番号:不明
営業時間:11:00~14:00 17:30~19:30
定休日:日曜+臨休あり(店舗インスタ参照)
SNS:Instagram
※当情報は100%確実な物ではない場合もありますことをご理解下さい。
お店の場所は甲府市上石田。
飲み屋さんを中心に、あらゆるお店が軒を連ねる「ゆうきタウン」と言う施設。この一帯エリアの一番左端の1階に店を構えます。
駐車場は共用のスペースがあるので、どこでも好きな所に停めてOK。
店頭にはメニュー表が置かれ、専用暖簾・幕も掛けられ、ちゃんとラーメン屋さんらしい外観・佇まいとなっています。
ゆうきタウンは年季の入った店が立ち並ぶテナント郡。
お店の暖簾は紅白で貫禄ある物。お店外観からは和風の雰囲気を感じた。
大きな扉を開けて店内へ。
入店すると開放感のある広いスペースがあり、真っ直ぐ店の奥に進んでいくと券売機があります。
勝手が分かりにくいですが、店主さんより説明があり、入店したら①券売機 ②お盆とお水を取り ③サービスカウンター(提供口)で待つ。の順番の流れとなるようです。
この流れは甲府市で2店舗を展開する【わだ屋】と同様のシステムとなります。セルフサービスであり、フードコートスタイルでもあるこの仕組み。山梨県内のラーメン好きな方には、馴染み深いシステムではないでしょうか。
提供するラーメンの内容は、煮干し淡麗醤油と煮干し淡麗白醤油の2種が軸。2つのメニューは似ているネーミングですが、何が違うのかと言うと、双方煮干しを主体とするが「かえし」が変わります。
節らの旨みや醤油の香ばしさ引き立つ「淡麗醤油」か、魚醤なども配合した深みある「淡麗白醤油」かと言った所でしょうか。なおトッピングの追加は券売機のボタンから。
そしてオープンから半年ほどしたタインミングで『限定メニュー』が誕生。この時は『鶏の淡麗の醤油・塩』『魚介つぶし系の醤油・塩』がラインナップ化していた。
わだ屋同様、提供口付近でラーメンの完成を待つ事になるのですが、体感的にわだ屋より提供スピードは遅め。ワンオペだし仕方ないですね。
特にお盆の上に水を置く際に、グラスがめちゃ滑りやすいので気をつけましょう。
座席に掲示してあるこだわりを拝読。文章には店主さんの自己紹介も含め、丁寧にこだわりが記載。
読んでいると、イタリアン・フレンチ出身なのに、完全に別形態となる現代のラーメンの事をしっかり理解し、向き合われているのがよく分かる内容。店主さんも相当ラーメンが好きで食べ歩いてるんじゃないかな。
店内の座席はオールカウンター席で9席。よくよく見渡すと店内はかなり広く、段を上がった厨房側にも座席が広がっているが、コチラは未解放。確かにそこまでの座席開放は不要ですね。
トイレは階段上にあるので自由に使ってよし。
卓上にはミル挽き山椒のみ置かれています。胡椒かと思ったら違ってビックリ!
着丼です。
近年都内では白醤油ラーメンのトレンドが強いように思えるので白醤油をチョイス。
トッピングは3種のチャーシュー・ネギら。チャーシューの上にはペッパーとバジルソースのような緑は、野菜らを組み合わせたソースがかけられ、洋食のエッセンスも感じる。
表面に香味油が敷かれた煌びやかな色合いのスープは、煮干し主体の白醤油清湯。主人公は煮干しだが、過剰なエグみはカットされた印象のバランス派な口当たり。
時間をかけ羅臼昆布・鯵・鯖節を配合した贅沢な煮干し出汁に、旨み成分が融合した白醤油や魚醤を掛け合わせたスープは、終始アツアツ。恐らくアニマルオフとは思うが、それを感じさせない厚み・深みを感じるスープで実に美味い。
火入れ等の温度管理もしっかりされているようで、熱々ながらも口の中でボヤけることなく旨みが広がる様は流石の業。
麺は手打ちの加水率高めの中細全粒粉入りタイプ。想定よりも麺に太さがありムッチリとした存在感の強い麺。スープ表面の香味油が幾分オイリーさがあり、それらも麺に絡まり旨み成分を強化させる。
チャーシューは、地鶏の鶏胸・豚肩ロース・豚バラの3種を採用。野菜らを組み合わせた緑色のソースやペッパーが乗せられ、下味から提供するまでの肉に対するこだわりが強く感じます。
特に豚に関しては、臭みなくラーメンの全体バランスを崩さない優しい旨みの低温調理でとても美味しかった。
またシャキシャキのネギの存在感も良かった!
コチラは2回目の訪店(2023年7月上旬)した際の煮干し淡麗 醤油。白醤油とメニューの表現は酷似しているが、上述した通り、かえしや麺も白醤油とは違ってくるのが特徴。
ただトッピング類・チャーシューの上のバジルソースのように見える野菜ソース等は同じ構成。
醤油スープも白醤油スープも見た目は遜色ないビジュアルだが、白醤油の方がクリアな色合い。
上記の醤油スープは4種の醤油と海産物を掛け合わせたかえしに、白醤油同様の煮干し出汁を掛け合わせた構成。
適度な香ばしさと出汁の旨みが相まって美味しい!
淡麗醤油の方の麺は菅野製麺所に配合委託した全粒粉入り中細麺。ザクザクした歯応えで麺単体での美味しさはかなり良い。スープとの絡みも良く、ラーメンとしての完成度は白醤油よりはレベルが上かもしれない。
印象としてはスープの白醤油・全体バランスの醤油という感じ。人により好みが分かれそうな気もします。
チャーシューも相変わらずクセなく美味しかった。
美味しく頂きました。特にスープの旨みが山梨県ではあまりないタイプなので、斬新性・新しさを感じる人も多いのでは無いかと思います。スープに関しては抜群に美味く、麺との調和性がランクアップすると更に凄いラーメンになりそうな気がプンプンしてます。
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コチラは2024年3月時の限定商品『魚介つぶし系 醤油』となります。魚介つぶしなんて初めて聞くネーミング。洋名『スープ ド ポアソン』とも言われる濃度の高い魚介スープが特徴となる一杯です。
スープは濃度の強い煮干しスープのようにセメント色に近い濁りを垣間見る事ができます。
上述した『スープ ド ポアソン』のアレンジとなっており、魚介のアラらを調合しすりつぶして裏漉ししたスープのため洗練されたスープというより濃度の強い魚介スープとなっています。故に魚介の旨み・恵みを存分に感じられる【麺や まなか】だからできる口当たりのスープとなっています。
麺は魚介系にマッチしやすい低加水の歯切れの良い中細麺。
やっぱり魚介の濃度が強くなるに連れて、モッチリ麺よりパッツリ系の麺の方が一致感が強くなる気がする。
恐らくこのトッピングは魚介の身やアラの部分と思われます。結構この身の旨み・濃度が素晴らしくちょこっと食べただけで脳裏に突き抜ける魚の強い旨みを感じて、麺と合わせる事で一層強い美味しさへ昇華した。ちょっと小骨が入っていたので食べる時は慎重に行きたい。
魚介つぶし系は『麺や まなか』の個性を強く感じるオリジナリティあふれる一杯だった。
ラーメン業界初参入でここまでヤレるのは凄いですね!今後にも期待です。ごちそうさまでした。